
2025年7月、MLBボストン・レッドソックスに所属する剛腕左腕、アロルディス・チャップマン投手が、将来的に「日本で1年くらいプレーしてみたい」と語ったというニュースが日本の野球ファンの間で話題となっている。MLB屈指の速球派クローザーがNPBに興味を持っているというニュースは、今後の移籍市場にも大きなインパクトを与える可能性がある。
本記事では、チャップマン投手のプロフィール、輝かしい実績、投球スタイル、そしてNPB移籍に関する背景と展望を詳しく解説していく。
■ プロフィールと経歴
- 氏名:アルベルティン・アロルディス・チャップマン(Albertín Aroldis Chapman)
- 生年月日:1988年2月28日(37歳)
- 出身地:キューバ・ホルギン州
- 身長/体重:193cm/106kg
- 投打:左投左打
チャップマン投手はキューバ出身で、父は消防士、母は家庭に入りながら家族を支えていた。野球を始めたのは幼少期で、元々は右投げだったが、6歳の時に父の影響で左投げへと転向。キューバ国内リーグで頭角を現し、亡命を経て2009年にアメリカへ渡り、2010年にシンシナティ・レッズと契約。わずか1年でMLBデビューを果たした。
その後、類まれな速球と奪三振能力でリリーフエースとしての地位を確立。MLB史に残る名投手の一人となっていく。
■ 所属球団の変遷
- シンシナティ・レッズ(2010-2015)
- シカゴ・カブス(2016)
- ニューヨーク・ヤンキース(2016-2022)
- カンザスシティ・ロイヤルズ(2023年序盤)
- テキサス・レンジャーズ(2023年途中~)
- ピッツバーグ・パイレーツ(2024)
- ボストン・レッドソックス(2025~現在)
特にカブス時代には、2016年のワールドシリーズ制覇に大きく貢献。カブスが108年ぶりの栄冠を手にした伝説的なシーズンは、今でも多くのファンの記憶に残っている。
■ 圧倒的な実績
チャップマンの実績はまさに圧巻だ。
- MLBオールスター選出:8回(2012~2015年、2018~2019年、2021年、2025年)
- ワールドシリーズ制覇:2回(2016年カブス、2023年レンジャーズ)
- 最速球速:105.8mph(約170.3km/h)でギネス記録保持者
- MLB通算セーブ数:約353セーブ(歴代16位)
- 通算奪三振数:1,300以上
- 通算防御率:2.56
- 通算WHIP:1.09
彼のキャリアで特筆すべきは、試合終盤のプレッシャーがかかる場面でも動じないメンタルと、どんな強打者相手でも三振を奪える圧倒的な投球力である。特に2025年シーズンはレッドソックスのクローザーとして安定した活躍を見せ、防御率1.31、奪三振率13.5と高水準をキープ。WHIP0.77という数値は、1イニングあたりの走者をほとんど出していないことを示している。

■ 投球スタイルと特徴
チャップマンの代名詞は、何と言っても世界最速クラスのストレートだ。平均球速が常時100mph(約161km/h)を超え、決め球のスライダーも鋭く曲がる。2025年現在でもその球威は衰えることなく、特に以下の点が特筆される:
- 平均球速:100.3mph以上(2025年シーズンも健在)
- 決め球:ストレートとスライダーの2ピッチ主体(90%以上をこの2種で占める)
- K/9(9回あたり奪三振):キャリア平均約15.0
- BB/9(与四球):やや高め(約4.2)ながら、近年改善傾向
特にキャリア前半は制球難が課題とされていたが、近年はフォームの修正やメンタルトレーニングにより四球を減らす工夫がなされている。
■ NPB移籍の可能性と注目点
2025年7月、チャップマンは「日本で1年くらいプレーしてみたい」と発言し、日本球界への興味を示した。この発言が実現するかどうかは今後の交渉次第だが、NPBにとっては大きな話題性を持つニュースである。
彼のようなMLBトップクラスのクローザーがNPBにやって来れば、観客動員・メディア露出・グッズ売上などあらゆる面で大きな経済効果が期待できる。また、若手投手にとってもチャップマンと同じマウンドに立てることは貴重な経験となるだろう。
ただし、MLBからNPBへの移籍は制度的なハードルがあり、現所属球団との契約状況や年俸(現在でも年俸600万ドル=約8億円以上)も大きな課題となる。NPBのどの球団がこれに応じられるかは不透明だ。
また、文化・言語の壁もある中で、彼がどれだけ日本の生活に順応できるかという視点も重要である。

■ 日本での可能性と期待
チャップマンのNPB挑戦が実現すれば、外国人選手としてのインパクトはこれまでで最大級の一人となることは間違いない。彼の存在は、日本のプロ野球に新たな刺激を与えるだけでなく、MLBや他国の選手がNPBに関心を持つきっかけにもなり得る。
具体的な候補としては、資金力のある福岡ソフトバンクホークスや読売ジャイアンツ、阪神タイガースあたりが獲得に乗り出す可能性がある。特にクローザーに不安を抱える球団にとっては、1年限定であっても大きな補強材料になるだろう。
■ まとめ
アロルディス・チャップマン投手は、MLB史上屈指の速球派左腕として数々の記録を打ち立ててきたスター選手である。2025年の現在もレッドソックスでクローザーとして活躍しており、NPBへの移籍希望発言は大きな注目を集めている。
NPB各球団がこの発言をどう受け止め、今後のオファーや交渉に繋がるのか。仮に移籍が実現すれば、NPBのレベルや注目度が世界的に再評価される可能性もある。彼の投球を日本の球場で観られる日は来るのか――今後の動向から目が離せない。
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